近年、AIが導入されるようになり、半導体不足からメモリの価格が高騰するなんてニュースも度々耳にしますね。
パソコンに精通している人からしてみれば、『メモリの価格が高騰するのは、結構、死活問題』という印象もうかがえるのですが、全くパソコンを知らないにとっては、メモリがどんな働きをするパーツなのかわからず、『何故、そこまで高騰してしまうのか?』という疑問も出てくるかもしれません。
では、メモリとは、パソコン上でどんな働きをするパーツなのか、どれくらいの容量を求めれば快適にパソコンを使うことができるのか、本記事にて簡単ではありますがご紹介していきます。
メモリとは作業スペースの広さ

まず、結論から言ってしまうと、パソコン上で扱うメモリとは、作業するスペースの広さといったニュアンスで捉えていただいて構いません。
もちろん、厳密に言うとストレージ(記憶媒体)の一つという意味合いは強いですし、HDDやSSDとも機能は酷似していますが、それらと役割は大きく異なっているのです。
そもそも、メモリは、RAM(Random Access Memoryの略)という短期的に記憶する機能を持ったパーツで構成されています。
電源を落としてしまうとその記憶領域は解放されてしまいデータは消えてしまうのですが、処理速度がHDDやSSDとは大きく異なり迅速であるため、データを引き出して一時的処理を行うのには非常に効果的!
みなさんも、よく考えてみて下さい。
どんなに記憶領域が大きくとも、ブログの記事を書くとかイラストを描くとかといった一つ一つの処理が遅かったらストレスたまりませんか?
処理そのものの指示はCPUで行いますが、データをやり取りして実際に処理を施すのはメモリという超迅速な記憶媒体の力が必要なのです。
そして、このメモリの大きさによって作業領域は変わり、パソコンを扱う上での快適さも大きく変わっていきます。
メモリ=単に記憶するためのパーツではないということを理解しておくと、パソコン購入時の考え方も大きく変わっていくと思いますよ。
HDD・SSDにもメモリの機能があるって本当?

さて、先程、メモリ(RAM)とHDD・SSDというストレージとでは処理速度も役割も大きく違うとお話しました。
さらに、HDD・SSDとメモリを比較するとそのスピードも遅く、一時的な作業をするうえでのデータのやり取りに適していないともお話ししましたね。
とは言いつつも、実はHDD・SSDの一部を仮想領域とみなしてメモリとして機能を割り当てることもあります。
何故、こんな機能の代行みたいなことをしているのかというと、実は、パソコンの中核を担うメインボード(またの名をマザーボード)には、最大で搭載できるメモリの容量が決まっているため、高負荷な処理を並行処理させようとすると、どうしてもメモリが足りなくなりかねません。
もちろん、全てのケースでということではありませんが、やはりメモリの容量が低いパソコンほど、できることは限られてしまい、それでは快適性を失ってしまうので、一時的に空いているHDD・SSDの容量を間借りしてメモリとして機能を割り当てているわけ。
これが仮想領域(または仮想メモリ)というものです。
まぁ、これ以上の詳しい解説は割愛しますが、メモリもHDD・SSDも処理速度や機能性は異なるものの、同じストレージであることに違いはありません。
だからこそ仮想領域としてメモリの役割もこなせるんだと、頭の片隅に入れておくと良いでしょう。
メモリ(RAM)の規格(種類)

メモリ(RAM)といっても、時代の進化とともに企画は異なります。
それは、iPhoneで言うならば、かつて販売されていたiPhone5sと現在販売されているiPhone17が違うというのと同じようなものと捉えて下さい。
話を戻します。
先程、メモリには時代とともに規格が変わっているとお話しましたが、では、どの様な規格のものが存在しているのでしょうか。
では、これまで登場したメモリの規格をざっと振り返って参ります。
DDR2 SDRAM以前のメモリ

1980年代後半からWindowsが登場し始めるころまでのPC界隈では、メモリは『SIMM』とか『DIMM』とか呼ばれていたメモリが主流でした。
SIMMはメモリの表面・裏面から同じ信号が出されるものに対して、DIMMは表面・裏面から別々の信号が出される仕組みのもので、SIMMの2倍の処理が賄えたスグレモノだったのです。
とはいってもこれはざっくりした説明で、詳しく掘り下げていくときりがないですし、そもそもややこしくなるだけなので、囲碁・オセロの駒に例えるところの、表裏面のない囲碁の碁石がSIMMで、表面・裏面があるオセロの駒がDIMMというくらいの認識で大丈夫です。
話を戻します。
今お話したSIMM・DIMMが更にDRAM→SDRAMという規格へと進化していきます。
SDRAMは、それまでのメモリ規格とは少し異なり、CPUからの信号(指示)が送られるのと同時にデータのやり取りをしてくれる画期的なものでした。
そのSDRAMの機能性を約2倍に向上させた『DDR SDRAM』という新企画のメモリが登場!
現在のPCのメモリもこのDDRSDRAMの新しい世代のメモリが搭載されているのです。
DDR3 SDRAM

SIMM・DIMM→DRAM→SDRAM→DDR SDRAM→DDR2 SDRAMと規格が変わり、その後に登場したのが、DDR3 SDRAMです。
DDR3 SDRAMは、リーマンショックが発生(2008年)する1年前(2007年)くらいに登場した規格のメモリで、これまでのDDR2 SDRAMの約2倍のデータ転送処理速度を持つ、当時画期的なメモリとして人気を博していました。
当時の私は自作PCを組んでいたことも有り、DDR3SDRAM規格のメモリを増設することも多々有りましたが、この頃のメモリの機能に極端な差(遅延など)を感じることは無く、動画編集の様な重たい処理を求めない限りはそんなに意識することはないのかなというのが正直なところですね。
ちなみに、DDR3 SDRAM規格のメモリの最大容量は1枚辺り16GBで、マザーボードにもよりますが、最大搭載できる枚数は4枚(計64GB)。
この規格のメモリの登場で格段と機能向上したことは間違いないと言えるでしょうね。
DDR4 SDRAM

DDR3 SDRAMから1世代進化したメモリ規格が、近年のPCで主流とされているDDR4 SDRAM。
DDR4S DRAMが登場したことによって、それまでのメモリ性能が約2倍向上した上に省電力化ももたらし、特に重たい処理(動画編集や高画質のゲームなど…)を行うのに適したメモリとして重宝されていましす。
近年、何かと動画編集(YouTuber増加にともなり)をされるユーザーや、ネットゲームに勤しむユーザーが増える中、一般的に家電量販店などで販売されているパソコンにも大々的に搭載されている傾向がうかがえ、今最も愛用されているメモリ規格と言えるでしょう。
ちなみに、DDR3と比較して約2倍性能が向上しているDDR4 SDRAMメモリ1枚の容量は、最大32GB(中には特殊使用の128GBというものもあるが、一般的には32GBが主流と見てOK)で、4枚(128GB)まで搭載可能となりました。
もちろん対応するマザーボードによる違いもあるので、あくまで最大の容量ではありますが、メモリが128GBまで搭載可能とあって出来ることことが格段に増えましたし、今の主流メモリというのも納得ですね。
DDR5 SDRAM

intel Core iシリーズCPU(12世代)登場とともに対応マザーボードが続々登場し始めたことで主流となりつつある最新世代のメモリDDR5 SDRAM。
メモリ性能がDDR4 SDRAMの約2倍、電力も0.1V引き下げて省電力化に成功。
これまでの限界を見事に突破し、1枚で64GBの容量を持つメモリも登場(4枚搭載で256GBも実現)したことで、これからのAI時代にしっかり対応できるメモリとして人気を博していくことでしょう。
ただ、メモリだけ機能向上してもパソコンに求めている内容がそこまで高負荷ではない(例えば、単純な文書作成やSNSなどの一般利用が中心)場合では、最新のDDR5メモリに拘る必要は無く、むしろオーバースペックとしてせっかくのメモリを持て余すなんてこともあるかもしれません。
あくまで、一般的な考えとして、
- ゲーミングPCを求めるようなユーザー
- AIを駆使した作業を中心に高負荷な処理をPCに求めるユーザー
- 多少オーバースペックでも良いから将来性を重視するユーザー
は、高価であっても未来投資も兼ねてDDR5 SDRAM搭載PCを検討に入れるべきでしょう。
近年、多くのゲーミングPCを中心に搭載されるようになってきたDDR5 SDRAMは、今後主流となりうる最新鋭のメモリ規格と理解して下さね。
結局のところどのメモリ規格が良いの?容量はいくつがベスト?

さて、ここまでは、
- メモリとはどういったものか
- メモリの規格(種類)
について簡単にご紹介していきましたが、みなさんが気になるところは、
【結局、メモリ規格は何が最良?容量はいくつが良いの?】
といったところに集約するのではないかと思います。
早速、結論から言わせていただきますが、主な考え方として、2通りあるかと私は考えています。
では、その2通りのパターンを見ていきましょう
文書作成やインタネット閲覧・コンテンツ(軽めの)消費が中心のユーザー向けメモリ規格・容量

あくまで、文書作成やネット閲覧及び軽めのコンテンツ消費が中心のユーザーに向けては、
【DDR4 SDRAM 16GB】
がオススメです!
その理由は、ズバリ、価格を抑えられるということです。
先程からお話している通り、DDR5 SDRAMに規格が変わろうとも、体感が劇的に変わり快適になるかと言われたら、決してそんな事はありません。
もちろん、新しい規格のメモリのほうが性能が良いのは当然ですが、その分、価格も跳ね上がってしまいます。
単純にメモリだけの価格差を見てもDDR4とDDR5とでは1万円くらい差が出てしまいますし、ましてやノートPCともなると、他のパーツも加味されてしまい最悪10万円程佐差が生じてしまうケースも…
もちろんこれが全てというわけではありませんし、予算に余裕があれば、DDR5 SDRAM搭載のものを購入するのがベストなのは間違いありません。
しかし、DDR4 SDRAMもまだまだ現役バリバリで、文書作成など高負荷をかけない処理であれば快適に作業できるので、少しでも安価なDDR4 SDRAMがおすすめ。
なお、メモリ容量は先程お伝えした通り16GBがおすすめ!
一応、家電量販店で販売されているノートPCは、DDR4 SDRAM(実際に規格までは表記されていないケースが多い)8GBのメモリが搭載されているものが多い印象を受けます。
これは、家電量販店の店員さんに聞いた話なのですが、やはり、近年のメモリ高騰の煽りも受けて個人向けPCにメモリが割けられないという事情から、オーバースペックになるだけと建前的な理由をつけつつ、8GB搭載モデルを販売するようにしているみたいですね。
ただ、、私自身のこれまでの経験に即して言わせていただくならば、特にマルチタスクを少しでも求めるようなユーザーには8GBでは少し物足りなさを感じてしまいます。
やはり多少マルチタスク(youtubeで音楽聴きながら文書作成するとか、ネット検索しながらブログを書くとか…)を求めるのであれば、メモリ容量は最低16GBにすべきでしょう。
高負荷中心(高画質のゲーム、動画編集など…)&マルチタスク大前提ユーザー向けのメモリ規格・容量

かたや一方、高画質のゲーム(原神など…)や動画編集、AI生成などなど、高負荷を伴う作業が中心だったり、それらの処理をマルチに行うことが前提のユーザーには、
DDR5 SDRAM32GB(もしくは64GB)
がおすすめです。
やはり、高負荷が求められるので、容量の大きいものかつより転送速度が早く消費電力を抑えたメモリが好ましく、最新鋭のDDR5 SDRAM一択と言わざるを得ないでしょう。
ただ、先程お話した通り、家電量販店で販売されているPC(特にノートPC)は8GBのメモリが搭載されたタイプが中心で、16GB以上のメモリを搭載したタイプがあまり販売されておらず、32GB以上となると私自身見たことすらない状況です。
おそらく、ネット通販で購入するか、BTOパソコンのようにカスタムするかのいずれかとなるでしょう。
せっかくカスタムするならば思い切って64GBもしくは128GBへアップグレードさせるのも一つの手ですが、メモリ自体高価なものですし、AIが登場して果たしてどこまでメモリスペックが求められるのかわからないところもあるので、とりあえず32GBあればいいかと思いますよ。
それでも心許なく少しでも快適にというユーザー(もちろん予算に余裕があることが大前提ですが…)は思い切って64GBにするのもありかなとおいうのが率直なところですね。
以上、大きく分けて2通りのおすすめタイプが存在すると私は考えています。
もちろん、一つの考えに過ぎませんが、是非、パソコン選びの参考にしてみてくださいね。
まとめ
さて、今回は、メモリについて、どの様な目的(性能)のパーツであるのか、また、メモリ規格の種類やおすすめのメモリ容量などについて、簡単に解説させていただきました。
メモリとは、データを受け渡しながら作業するためのスペースの広さをもたらすものと簡単に捉えるとわかりやすいです。
規格もいくつか存在し、DDR5 SDRAMへと新しい世代のものに進化するにつれて劇的に機能は向上していますが、ユーザーによっては一世代前のDDR4 SDRAMが最適であるケースもアルでしょう。
現時点での軽い作業で満足行くユーザーはDDR4 SDRAM16GBがおすすめですし、そうでなく高負荷作業や未来投資を考える方にはDDR5 SDRAM32GB(または64GB)を視野に入れ、購入時のにご検討してみてくださいね。



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