2025年末から現在に至るまで、『PCの価格が高騰していくのでは?』というようなニュース記事を度々目にすることがあります。
確かにAI技術が進化した近年の日本では、メモリ不足も影響し、PCの価格が高騰するのも容易に想像できます。
とはいえ、今後PC購入ができなくなるくらい家電量販店で販売されているPCまで一気に価格が高騰するものなのか正直疑問という意見も少なくないようです。
そこで、今回は、PCの価格高騰にまつわるニュース記事を筆者(神城綾音)自身が深堀しながら、本当にPCの価格が値上げされていくのか考察していきたいと思います。
PC価格高騰のニュース

近年、パソコン市場で一般的に販売されている低価格〜ミドルクラス帯Pの価格Cは、
- Windows機:8万円〜15万円辺り
- Mac:10万円前後〜20万円
が相場ですよね。
もちろん、全てにおいてピンキリなので、これより安価なものあれば、逆に高価なPCも少なくはないでしょう。
ただ、あくまで一般的な相場としてはこんな感じかなと筆者自身は感じています。
さて、そんなPC界隈で、近年何かと騒がれているのがPCの価格高騰ニュース。
私が一読したPCWatchというウェブサイトのニュース記事(詳しくはPCWatch『PC値上げの正体と「マウスエフェクト」の衝撃。データが示す2026年1月市場の二極化』という記事を御覧ください。引用元記事URL:https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/2083201.html)には、この様に報じられています。
2026年1月の集計では、PC全体の平均単価は13万300円となり、1年前となる2025年1月の12万7,200円に比べると、3,100円の上昇となっている
ノートPCの値上がり幅は3,300円、2.6%の上昇。デスクトップPCでは2,800円、1.9%と、いずれも微増の範囲である
確かに微増とはいえど、価格が高騰していくというのは紛れもない事実の模様…
まぁ、実際に昨年末辺りから噂は出ていましたし、それが現実になってきたということの表れなのでしょう。
PC業界としてもニュースとして取り上げられるのは何らおかしくない話ですし、それも時代の流れかなとは正直思いましたね。
ただ、今後もその様な傾向が続くのかと問われたら、私は少し首をかしげてしまうというのが正直なところです。
確かにPCの価格が高騰していく流れはしばらくは続くと思いますが、どこまでも青天井で価格高騰するとは思えず、まずはニュースに驚愕することなく様子見といったところが本音です。
このあと、何故、青天井に価格が高騰することはないと考えているのか、その理由も踏まえて深堀していきますが、まずは、その様なニュースがあるよということだけは頭の片隅にいれておいてくださいね。
PCの価格が高騰する理由

さて、ニュースなどでも取り上げられた2025年末〜2026年にかけてのPC価格高騰ニュースですが、そもそも、何故PCの価格が高騰していくと報じられているのでしょうか?
理由の一つとして、PCWatchさんのニュース記事にマウスエフェクトによる影響という話がありました。
どうやら、BTOPCメーカーの一つとして知られる大手PCメーカー『マウスコンピュータ』が、2025年12月10日に、同社のこうしきXにて、『パソコン購入を検討されているお客様は、なるべく早めの購入をご検討下さい』という旨のポストを投稿されたらしく、このポストを見たXのユーザーたちが、2026年のPC不足を懸念して一気に受注に踏み切ったため高騰となっていった模様。
結果として、受注が予想以上に多かったためか、マウスコンピュータでは生産が追いつかずに納期通りに出荷できない事態へと陥り、一部販売中止になったという話も…
詳しくは、是非、PCWatchさんの記事を読んでみてください。
参考(引用元):https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/2083201.html
私自身、AI需要に影響されたメモリ不足が、最大の原因だと思っていますが、一方で、こんな事態に陥っているとは正直驚きですね。
マウスエフェクト以外の高騰理由

先程お話した、マウスエフェクトによる影響もPC高騰化の1要因だと思います。
しかし、それだけが理由かと言われると私はそうは考えていません。
実際に、いくつか別のところで報道もされているように、近年のAI需要に影響されて法人にメモリが供給されやすくなった一方、個人向けPCにメモリが割り当てられづらくなり供給量が減少しているために高騰化したというのが最大の理由ではないかと思うのです。
前にもメモリについての記事(詳しくは、https://www.itdigitalheim.com/?p=122参照)でも述べている通り、メモリはパソコンで何かしらの作業をするうえでのスペースの広さであり、メモリ無くしてパソコンを機能させることは不可能です。
当然、動かないパソコンが商品になることはありえず、家電量販店やパソコンショップで販売できません。
そのくせ、需要は変わらず増えていくのであれば、供給量が追いつかなくなるのは当然でしょう。
メモリを生産する上で必要となる半導体も一つの資源であり限りがあります。
AI導入によって法人に多くの半導体を割り当ててしまうからこそ、個人向けPCに割り当てられず価格高騰してしまうのです。
実際のところ、今後、PC価格の高騰はどうなっていく?(主観的考察)

PCの価格が高騰するというニュースは様々な媒体で報じられ、すでに家電量販店などでもその傾向が如実に現れているようにうかがえます。
とはいえ、今後も続いていくのか、また、2026年2月以降も価格高騰が続いてパソコンそのもが家電量販店から消えてしまう恐れがあるのかと問われると、いささか疑問も生じます。
では、実際のところ、今後どの様な価格変動・PC供給量の動きが出てくるのか、あくまで私の主観ではありますが、一つの考察として述べておきたいと思います。
微妙な価格変動はあるが極端な動きはなく据え置きと予想

まず、結論から言いますが、ズバリ、多少の価格変動は起きつつも極端な価格変動には繋がらず、特に家電量販店では比較的据え置きな動向が続くと私は予想しています。
実際に、AppleMacBookProM4と現行のM5を比較すると、価格は据え置きで販売されていることがわかります。
しかも、今後発売される予定のiPhone18に関しても、価格据え置きになるかもという噂がちらほら出回っているのです。
これらの状況を鑑みると、メモリ高騰=PCの価格高騰と直接つながるわけではないと考えられます。
ただ、これはあくまで一つの事例に過ぎません。
据え置き予想のもう一つの理由

ここからが、私がPCの価格がほぼ据え置きになっていくだろうと予想する最大の理由です。
みなさんも、是非ショップ店員の立場で考えてみて下さい。
もし、メモリが高騰することに伴い、どんどんPCの販売価格を釣り上げていったらお客様に購入してもらえると思うでしょうか?
おそらく、『売れ残ってしまうのでは?』という不安に苛まれてしまうでしょう。
実際に、新聞に挟まれている家電量販店の広告を見ると、掲載されているPCはどれも売れ残りと思われるメーカーブランドばかり…
これは、某家電量販店で実際に私がショップ店員に取材してわかった話なのですが、実は、広告に掲載されているPCは結構売れ残っている確率が高いものなんだそうです。
もちろん全てのPCが売れ残っているというわけではないのでしょう。
ただ、その背景として、PCそのものが需要・供給バランスの変化に伴い高騰化していることに加え、物価高の影響によって実質賃金(手取り)が増えずPC購入に至らないケースも少なくないとのこと…
確かに、ショップ店員が語る裏事情を聞いて仰る通りだなと感じましたし、この話を加味して考慮する限り、どう考えてもショップ側が価格を釣り上げて販売するとはとても思えなかったのです。
ただでさえ、パソコン購入する余力がない今の御時世で、価格が一気に高騰しようものなら、それこそ購入してもらえなくなり、パソコンが売れ残ってしまいかねませんからね。
何度も言いますが、ショップ側としてもいつまでも陳列していないで、パソコンそのものを販売しないことには商売になり得ないわけで、簡単に価格を釣り上げるわけにはいかないでしょう。
そこで、考えられることとしては、価格そのものは極力据え置きとして販売するものの、メモリを16GBから8GBへグレードダウンして販売するといった手法を取ってくるのではないかと筆者は考えています。
事実、いろんな家電量販店で販売されているパソコンを見る限り、メモリ容量8GBで販売されているケースが多くなっている印象を受けています。
今後、ますますその傾向が如実に現れるのではないかと私は率直に考えております。
まぁ、メモリ高騰の煽りを受けて、PCそのものの価格は若干高騰するでしょうし、特に16GB以上のメモリの搭載を検討するならばカスタムも視野に入れなければ購入できにくくなるのは間違いなく、結果として購入の仕方によって価格が高騰してしまうことはあるでしょう。
とはいえ、各メーカーしのぎを削り合っているWindows機には特に言えることですが、安易に定価を挙げてしまうと売れなくなる可能性も出てくるので、今の時期はやや高騰するとしても、最終的には据え置きで落ち着くのかなと、今のところの私なりの予想です。
PC価格高騰を防ぐ大きな一手とは?

ここまでお話したように、私の考えでは、メモリ不足によるPCの価格は確かに起こり始めていますし、今後もしばらくは避けられないとは思っています。
ただし、それは一時的な話であり、極端に数万円上がっていくかと言われたらその限りではないというのが正直なところで、あまり不安を抱き慌てて購入してしまうと、後で後悔することになりかねないでしょう。
なによりも、誰もがPC購入を検討して飛びつき始めてしまうと、オイルショックのように需要ばかりが高まり、PCの価格高騰を助長しかねません。
まずは、慌てること無く冷静に状況を見極める必要があるかと思いますよ。
多少グレードは落ちる(メモリが16GBから8GBへグレードダウンするなど…)でしょうが、間違っても家電量販店からパソコンが消えるということはありえないと思いますし、販売価格が高騰するということにはならないでしょう。
まずは慌てず皆さんの欲しいタイミングでパソコン購入してほしいなと思う所存です。
今後PC購入検討するうえでの注意事項

最後に、今後、PC購入する上での注意事項もまとめておきたいと思います。
まず、情報に振り回されてはいけないということ!
先程お話したマウスエフェクトの一件もそうですが、余りに情報に振り回されすぎて、『今すぐパソコン購入しないといけない…』と焦ってしまうと、後で後悔する羽目に陥るかもしれません。
極端な話、パソコンが無くても生活できないかと言われたらそうでもないので、まずは焦らないことが重要です。
欲しいパソコンをしっかり吟味して購入に踏み切ることが、価格高騰と煽られて購入に踏み切り後悔しないために重要なことと思います。
また、みなさんが怒涛にパソコン購入へと押し入ってしまうと、逆に供給が追いつかなくなりパソコンの価格が更に高騰しかねません。
価格の高騰を抑えるという意味でも慌てずほしいときに購入するというのが大切です。
ぜひ、今すぐパソコンを購入すべきなのかどうかしっかり吟味したうえで、ご購入の検討をなさってみてくださいね。
パソコンは逃げも隠れもしませんし、極端に価格が高騰しショップから消えることもないと思ってます。焦らずじっくり考慮してから、後悔のないご購入を願っております。
まとめ
今回は、少し趣向を変えて、近年何かと話題になっているPCの価格高騰ニュースを受けて、私なりに、そのニュースを深彫りしながら考察を述べさせていただきました。
確かに、マウスエフェクトによって需要と供給のバランスが崩れたことも、メモリ高騰の煽りを受けて個人向けPCへの供給が不足傾向にあることも一つの要因だとは思いますが、企業もショップも尽力されていることでしょうし、極端に価格が高騰するとは考えにくいです。
まずは、私たちユーザーが焦ってPCを購入しようとショップに押しかけていかないことが重要です。強引に高価で購入して後で後悔しても手遅れですし、必要となるタイミングで後悔の無いパソコンを購入してほしいなと、今回のニュースを見て感じた次第です。


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