私は、記事を書いていく中で、近年、AI(NanoBanana)を使って、扉絵やアイキャッチ画像を生成させています。
基本的に、プロトタイプとなるイメージをまず生成し、そこから想像を膨らませて一つのアイキャッチや扉絵を完成させるわけですが、中には曖昧な見出しタイトルも存在し、何を描いていいか全く脳裏にイメージできないものもあります。
例えば、先日公開したDPUの記事の見出し『3つの頭脳が交わる場所。「三原色」が描き出す一歩先の未来』)もその一つです。
では、そういった場合に、私自身どの用にアイキャッチ画像や扉絵を生成しているのか…
AIによるハルシネーションや意図しない偏った描写を逆手に取った応用的な使い方を、本記事でご紹介したいと思います。
【思った画像が出ない!】NanoBananaが引き起こすハルシネーションの現状

何かと「仕事がAIに奪われる」という、個人的には意味不明とも思える警鐘を耳にする昨今。
それほどまでにAIに依存している時代に突入している印象を受けますが、はっきり言ってそれこそ危険極まりない話と思えてなりません。
というのも、私自身、AI(NanoBanana)に本ブログのアイキャッチ画像や扉絵を生成してもらっていますが、ハルシネーションによる意味不明な画像がオンパレードとなることも珍しくないからです。
例えば、先日、私小説『電脳の竜と白理の狼 〜デジタルハッカーと明治のリーガル・ガール〜』第4話の記事内で使ったある画像が、本当にめちゃくちゃでした。
ちなみに、実際に最終採用した完成版の画像がこちらです。

物語のヒロインである橘彩華が、私立・妃比谷高校の法学部進学クラス(2年)へ転入し、事件に遭遇するストーリー。
そのシーンを、私が紡いだ脳内プロットの扉絵として描いてもらったものです。
ただ、この1枚が完成するまで10枚近くも生成を繰り返し、半ば諦めかけたほどハルシネーションに苦しめられました。
その時に出力された「ボツ画像」の中の1枚がこちらです。

まさにツッコミどころ満載なイラストですよね。
教壇にめり込むほどぴったりくっついた最前列の机。
生徒なのか教師なのかわからない位置に立っている彩華。
そして、なぜか教壇を取り囲むように配置された周りの生徒たち……これらすべてが、AIのハルシネーション(バグ)によるものです。
今の時代の学校がどのような授業を行っているかはわかりませんので、もしかしたらこのようなアクティブラーニング風の配置が存在するのかもしれません。
しかし、少なくとも私の知る学校生活ではあり得ない光景です。
「これじゃない」と何度言葉でプロンプトを打ち直しても、AIは暖簾に腕押しで全く言うことを聞いてくれません。
最終的にこの時は、フリー素材の授業風景イラストをアップロードし、「この構図をベースに描き直して」と指示することで、ようやく左側の完成版に辿り着きました。
画像生成において、こうした意図しないハルシネーションは本当に日常茶飯事です。
綺麗な1枚を出してもらうためには、ただ言葉で命じるだけでなく、参考となる画像や具体的な情報をこちらから多数提示して、ようやくまともに機能してくれる。
現状のAI(NanoBanana)とは、それくらい手がかかるものだとあらかじめ割り切っておくことが、クリエイターの心の健康を保つ秘訣なのかもしれません。
ハルシネーションを逆手に取る!AIに貢献してもらう一発逆転の思考法

AIは便利とよく耳にしますが、一度ハルシネーションが発生すると結構厄介です。
一旦チャットを切るなどの対応をとってやり直さないと、何度も指示を無視した結果ばかり出されてしまいます。
これではイライラしっぱなしで健康に悪いです。
しかし、考え方を変えて、このハルシネーションを逆手に取ると、意外な結果をもたらしてくれることもあります。
その一発逆転の思考法とは、ほぼ何もないところから画像生成させて、あえて抽象的な画像を作らせるアプローチです。
本来作るべき画像の「アイデアの苗床」として利用する、という考え方ですね。
言葉で説明するのは難しいので、冒頭で触れた見出し(『3つの頭脳が交わる場所。「三原色」が描き出す一歩先の未来』)に適した扉絵を生成した一件を事例に挙げてご説明します。
まず私自身、なんとなく「3つの頭脳(CPU、GPU、DPU)が交わる世界観」を背景として描きながら、その先で「豊かなデジタル社会を営む人々の姿」を上手く想像させるような画像を期待していました。
しかし、指示して最初に出てきた画像は以下のものでした。

結構抽象的な見出しの扉絵だったので、一旦はこのまま画像として使おうかとも考えていました。
ですがあまりにも酷い(三原色のはずなのに黄色が入ってきているし、単純に脳みそが重なっているだけだし……)ので、結局ボツにすることに。
そこで、ここからが重要なのですが、発想を変えてこのハルシネーションを利用することにしました。
3つの頭脳を「CPU(赤)」「DPU(青)」「GPU(緑)」にすり替え、近未来で重なり合うようにしたうえで、「生活感が出るようなイラスト」へ描き直してもらったのです。
その結果、出力されたイラストがこちらです。

ただ結局、これでも未来の人たちの生活はどこにも描かれることなく、またしてもハルシネーションが発生してしまいました。
そこで「未来の生活を描いて」とさらに指示したら、今度はこの画像をすべて捨てて、全く別の世界観が生成されたのです。

正直どうしようかと頭を抱えてしまいました。
ですが、色々と考えた結果、3チップが綺麗に描かれたイラストを見出し直下の画像として採用。
そして近未来の生活風景の画像を、そのことを語っている文章の中に埋め込む形で、記事を分割して完成させています。
詳しくは、関連記事【AI時代を支える「IT三原色」の正体。CPU・GPUの性能を爆発させる『DPU』とは?】を見てね!
始まりはハルシネーションからでしたが、それを逆手に取って綺麗に納めることができた典型例です。
自分の頭の中でプロトタイプが作れたらそれで良いのですが、どうしても発想が膨らまない場合は、一度タイトルだけを丸投げしてAIに描かせてみてください。
ハルシネーションが出ようとも関係なく、その意外性を利用しながら発想を膨らませると、思わぬ良い結果が出ることもありますよ。
ハルシネーションは敵じゃない。AIという「気まぐれな相棒」と歩む未来

現時点で、私なら、AIに関して、『仕事に活用できるほどAIが正確無比な存在か?』と聞かれたら、『決してそんなことはない!』とはっきり答えるでしょう。
確かに、AIを使うことで、場面によっては仕事の効率化を図ることも可能ですが、冒頭からお伝えしている通り、多くの場面で、ハルシネーションを日常茶飯事のごとく発生させます。
このハルシネーションを「欠陥」と捉えて苛立ってしまうのか。
それとも、人間と同じように「間違いの一つ」と捉えて上手く立ち回るかで、かかるストレスは大きく変わってきます。
もちろん、私を含めたユーザーも一人の人間であり、決して悟りを開いた仏様ではありません。
なので、頭ではわかっていても、あまりに意図とかけ離れたハルシネーションを乱発されたら、流そりゃあ怒りたくなるのもやむを得ません。
ただ、「ハルシネーションは起きるもの。それも含めてAIは相棒という存在である」と頭の片隅で理解しておく。
それだけで、色々な立ち回りができるようになってくると思います。
そして、この逆転の発想を持つことでより思考が広がり、多々見られるハルシネーションにも柔軟に対応できるようになってくるはずです。
私自身、まだまだAIとの付き合い方がわかっていない部分もあるかと思います。
あまりに酷いハルシネーションを連発され、容量を圧迫されると、すべてを投げ捨てたくなる衝動に駆られます。
ですが、そこで完全に諦めて終了させてしまったら、本当にすべてが終わってしまいます。
AIと大喧嘩するときがあってもいいと思います。
そういった泥臭いやり取りをしていく中で、少しだけ視野を広げてみてください。
諦めかけたその先に、一発逆転の突破口が見えるかもしれませんよ。
まとめ
今回は、一発逆転の発想によって、ストレスの溜まるAI(NanoBanana)のハルシネーションを上手く利用する活用法をご紹介させていただきました。
正直なところ、AIは奥が深く、まだまだ理解できていないところも多いと思います。
ときに乱発するハルシネーションによって、すべてを投げ捨ててしまいたくなるほどストレスが溜まることもあるでしょう。
しかし、すべてを投げ捨ててしまっては元も子もありません。
ときにAIと大喧嘩することがあったとしても、一つの相棒として長く付き合っていく。
そして、私たちユーザーも逆転の発想で「ハルシネーションを上手く利用する」くらいの付き合い方をしていくと、意外な相乗効果がもたらされるかもしれませんよ。
ぜひ、本記事の発想法も参考に、AIを上手く活用してみてくださいね。




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