COBOL人材不足って本当?今も主力で使われている理由と元オペレーターの驚き

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今から約65年も前に誕生したプログラミング言語「COBOL(コボル)」が今でも使われており、さらに「人材不足」まで起こっている……。

そんなニュースが話題になっていますが、生成AIが主流になりつつあるこの時代に、「いまだにCOBOLを使っている企業なんてあるの?」と驚きを隠せないのが、正直な私の本音です。

というのも、私自身、今から30年ほど前に大型汎用機(メインフレーム)のオペレーターとして、COBOLで動くシステムの監視業務に携わっていた時期がありました。

当時は「あと10年もすれば姿を消すだろう」と思っていたあのシステムが、令和の今も変わらぬ主力として使われているとは……。

そこで今回は、なぜ今なおCOBOLが使われ続けているのか、どんな現場で重宝されているのかを紐解きながら、実は今もなお高い「COBOLエンジニアへの需要」と今後の展望についてお話ししていきたいと思います。

【衝撃】COBOLエンジニアが人材不足?元オペレーターが語る「消えないレガシー言語」の真実

皆さんは「COBOL(コボル)」というプログラミング言語をご存知でしょうか?

はっきり言って、かなり昔に誕生した言語ですし、私のような年配の人たちならともかく、10代〜20代前半の若者は、ITにかなり精通していない限り、耳にしたことすらないかもしれません。

私自身、専門学校で存在を知り、約30年前に勤めていた会社で少し触れた程度です。

コードを見るのも数十年ぶりというレベルなのですが、そのCOBOLが「令和の今も現役で使われている」と聞いて、実に驚きました。

さらに驚いたのは、大手企業の日立が「レガシーシステムの刷新において、COBOL人材不足問題やAIの役割」について言及したというニュースです。

「えっ、まだ使われていたの!?」と気になって調べてみたところ、誰もが知る大企業や銀行などが今も現役でCOBOLを稼働させており、近年エンジニア不足で深刻に悩まされているという現実を知りました。

約30年前、大型汎用機を見つめていたあの頃

思い返せ約30年前、まだインターネットが一般に普及し始めたばかりの時代⋯

大手企業ではCOBOLで組まれたプログラムを使い、社員の給与計算や工場の生産ラインのデータ処理が行われていました。

そんな時代で、当時、私は大手企業の情報処理システム部で大型汎用機(メインフレーム)のオペレーターを務めていたのです。

主な業務は、システムの監視、帳票の出力、そして夜間バッチ処理で大量のデータを処理させるための「磁気テープ」のセットなどです。

エンジニアの方々がCOBOLで組んだプログラムを走らせ、私たちオペレーターが不具合(アベント)や遅延がないか監視し、トラブルが発生した際には、クライアントに報告し修正してスケジュール通りプログラミング処理が進んでいくことをチェックする日々を送っていました。

今でこそオンライン処理やクラウドは当たり前ですが、当時は巨大な汎用機が企業のバックエンドを一身に支えていた時代です。

その後、他の言語が次々と登場(RubyやPythonなどの言語もその一つ)登場し、一般生活においてCOBOLを芽にすることはほぼ無くなりました。

私自身、2008年のリーマン・ショックをきっかけに会社員努めを辞め、ほそぼそとネットで稼ぐ道を模索しながら日々を過ごしているので、COBOLに触れる機会は一気に遠のき存在自体忘れかけていました。

そのため、少なくとも私の中では、「歴史ある言語の一つとして、すでにその役割(生涯)を終えているもの」とばかり思い込んでいたのです。

AI全盛期に浮き彫りとなった「監視者」の存在価値

世間では「AI、AI」と騒がれ、あらゆる業務にAIが導入され始めています。

それなのに、約65年も前に誕生したCOBOLが今なお現役で働き、人材不足とまで言われている……

このギャップには驚くしかありません。

ですが、このニュースは一つ大切なことを教えてくれている気がします。

どれだけAIが進化しても、「すべてがAIに置き換わり、人間の仕事が完全に奪われることはない」ということです。

AIにはハルシネーション(嘘の出力)や暴走のリスクが常に付きまといます。

だからこそ、AIが正しく動いているかを監督・監視する役割が必要です。

それはかつて、大型汎用機が止まらないように真夜中にコンソール画面を見つめ、磁気テープを付け替えていた「私たちオペレーターのような存在」が、形を変えて今も求められているということなのかもしれません。

※ちなみに、下記関連記事でも、AIによって完全に私たち人類の仕事が全て奪われてしまう未来は訪れないと解説していますので、気になる方は併せて一読してみて下さい。

関連記事:『AIに仕事は奪われない。エージェント時代でも人間にしか出来ない「監督」という仕事とは?』

令和の時代にCOBOLが主力であり続ける理由とは?

令和の現代、世の中はAIブームの渦中にあり、日々のタスクや業務管理すらも「AIエージェント」がこなす時代に突入しています。

業務効率化やコストパフォーマンスを重視する企業では、若手をゼロから育成するよりも、AIを積極的に導入して労働環境を整えようとする動きも目立ちます。

しかし、そんな先端技術が飛び交う中で、約65年前に誕生したCOBOLがいまなお第一線で活躍し、あろうことか「エンジニア不足」で頭を抱える企業まで出てきています。

数あるモダンなプログラミング言語を差し置いて、なぜ今もCOBOLが必要とされているのでしょうか?

その秘密は、COBOLが持つ「ある圧倒的な特質」にあります。

止まることが許されない「巨大システム」を支える安定性

COBOLが今も選ばれ続ける最大の理由は、「大規模なデータを安定して正確に計算・処理する能力」が極めて優れている点にあります。

たとえば、銀行の勘定系システムやメーカーの生産ラインなど、「万が一システムが止まったら社会や事業に壊滅的な影響が出る」現場では、何よりも安定性と信頼性が最優先されます。

リスクを冒して新しいシステムに塗り替えるよりも、長年ノウハウが蓄積されたCOBOLを使い続けるほうが安全だという判断が働くのです。

もし銀行の振込や決算処理がシステム障害で止まってしまったら、ニュースになるほどの重大な社会問題になってしまいますよね。

私がかつて勤めていた大手企業でも、工場の生産管理システムをはじめ、社員の給与計算や社内の情報管理など、あらゆる基幹業務でCOBOLが使われていました。

当時の私はオペレーターとして、大型プリンターから出力された処理済みの帳票を各部署へ配布したり、プログラム一つひとつがエラーを起こさず無事に終了したかをチェックする業務を担当していました。

当時は自分の役割をこなすのに必死でしたが、今振り返ると「もしあの処理が途中で止まっていたら、会社全体の事業が麻痺していたのではないか」とその責任の重さにゾッとさせられます。

「新しい技術」の裏で深まる、レガシーエンジニア不足の深刻さ

今回話題になった日立のような大手メーカーをはじめ、日本の多くの企業が現在もCOBOLという信頼できる言語にシステムを委ねています。

しかしその一方で、世の中が「AI」や「Web開発」といった華やかな最新技術へ一気に傾いた結果、COBOLを扱えるエンジニアの世代交代が進まず、現場では技術者の高齢化と人手不足が深刻化してしまいました。

「絶対的な信頼性ゆえに捨てられないCOBOL」と、「時代とともに急減するエンジニアの数」。

この歪みこそが、今あらゆる大企業を悩ませている問題の正体なのだと感じます。

AI時代だからこそ問われる「道具との向き合い方」と人間の役割

ここまで、日立のニュースをきっかけに、『何故、令和の現代においてもCOBOLが数多くの大企業で活用され、エンジニアが不足しているのか?』をお話ししてきました。

この現状を踏まえると、世間で言われているような「近い将来、AIが人間から完全に仕事を奪う」という極端な未来は、決してやってこないと私は強く感じています。

確かに、AIという新たなツールがあらゆるサービスやビジネスに導入され、働き方の一部が変わっていくことは避けられない事実です。

しかし、COBOLのような信頼性の高い言語が今もなお大企業で重宝され、それを扱える技術者の需要が高まり続けているという現実は、「絶対にミスが許されない現場」において何が本当に重要なのかを物語っています。

「AIの暴走・不完全さ」を制御する“監視者”の存在価値

昨今、AIは日進月歩でアップデートされていると言われていますが、実際に利用していると「本当に進化したのだろうか?」「むしろ劣化しているのでは?」と、疑問を感じる場面や、不完全さを痛感することがまだまだ多くあります。

AIがハルシネーション(嘘の出力)を起こしたり、予期せぬ挙動(暴走)をしたりしないよう、適切に監視・監督し、コントロールする仕事は、これから益々重要になっていくはずです。

世間では「AIに人類が支配される」「AIに仕事を奪われる」といった極端な意見も耳にしますが、本質的な問題はそこではありません。

重要なのは、「AIという発展途上の道具を、人間がどう扱い、どう向き合っていくのか」ということです。

私自身、まだまだAIとの正しい接し方や距離感について手探りな部分がたくさんあります。

それでも、ただ恐れたり過信したりするのではなく、完璧ではないツールであることを理解した上で、一歩ずつ向き合っていくことこそが、これからのAI時代に求められている姿勢なのではないでしょうか。

まとめ

今回は、日立のニュースをきっかけに、30年前のオペレーター時代の経験を振り返りながら「なぜ今もCOBOLが必要とされるのか」について考えてきました。

どれだけAIが進化し、便利な世の中になろうとも、1円の狂いも許されない現場を支え続けるCOBOLの信頼性と、それを裏で支える「人間の監視や判断力」の価値が消えることはありません。

近年では、AIに依存しすぎた結果、悲しい事故や問題に発展してしまったというニュースを耳にすることもあります。

だからこそ私も含めて、AIという未完成で強力なツールに過度に依存してしまうのではなく、適切な距離感を保ち、互いの得意な部分を活かしながら少しずつともに歩んでいく——。

それこそが、これからのAI時代を賢く、そして人間らしく生きていくために必要なスタンスなのだと思います。

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